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【事例解説】スクリーニング調査はマーケティングに有効!やり方や注意点を紹介

    
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【事例解説】スクリーニング調査はマーケティングに有効!やり方や注意点を紹...

「スクリーニング調査のやり方を知りたい」
「スクリーニングが大切と聞いたけど、なぜ?」
「マーケティング調査の全体の流れを教えて」


マーケティング
初心者

マーケティングリサーチの本や情報を探すと必ず出てくる「スクリーニング調査」です。本調査の前に行うものですが、二度手間になるのではないか、そもそもなぜ必要なのかという疑問もあるでしょう。

また、具体的なやり方がわからず、設問が作れない方もいるかもしれません。

とはいえ、スクリーニング調査をスキップするのはデメリットが多いものです。スクリーニング調査をすることで調査コストや分析の手間が省けるため、適切に設計して実施しましょう。

この記事では、

  • スクリーニング調査の意味
  • マーケティングリサーチにおけるスクリーニングの位置付け
  • メリット
  • デメリット
  • 調査設計の注意点
をまとめています。

調査の精度をあげ、コストを下げるために、ぜひスクリーニング調査について理解していきましょう。

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マーケティングに使えるスクリーニング調査とは?

まとめ

スクリーニング調査は、本当に実施したい調査の前に対象者を絞り込む目的で行われます。人により、事前調査、プレ調査と呼ぶこともありますが、同じものです。

たとえば20代女性向けの化粧品を開発した場合、男性に使用感調査を行っても意味がありません。その製品・サービスを利用するターゲット層ではないからです。

そこで役立つのがスクリーニング調査。集まった人たちの中から対象者をふるいにかけることで、そもそも狙っている人たちを抜き出して調査することが可能です。

スクリーニング調査では、年齢・性別などの属性のほか、商品の使用経験なども必要に応じて質問し、対象者を絞り混みます。

なお、ターゲット設定の方法がわからない方向けに、「【実例解説】ターゲット設定はマーケティングの根幹!STP分析を通じて明確にターゲティングしよう」の記事で詳しく解説しています。こちらもご覧ください。

 

マーケティングリサーチにおける調査の流れ

マーケティングリサーチでは以下の流れで調査を進めていきます。

  1. 出現率調査
  2. スクリーニング調査
  3. 本調査

それぞれ、どのような目的で行うのか解説していきます。

1. 出現率調査

出現率調査は、リサーチの最初に行います。スクリーニング調査をする前に、対象者が全体の中で何%くらいいるのかを把握するのが目的です。

たとえば、女性だけを抽出する場合、大体50%と予測もつくでしょう。しかし、「ネットショッピングで月間3万円以上購買する人」など、対象者が狭い場合は、どれくらいの人が当てはまるのかなかなか予測できません。

この状態でスクリーニング調査を行うと、以下のようなリスクがあります。

  • 対象者が集まりすぎた
  • 対象者が全くいない

対象者が多すぎる場合は、もっとスクリーニング調査の人数を減らせたはずです。その分、余分なコストをかけていることになります。

逆に、対象者が集まらなかった場合は再調査が必要になり、時間がさらにかかります。

スクリーニング調査のコストを最適化し、一度で対象者を集めるために必要なのが出現率調査です。ただし、過去の顧客情報や調査会社の基礎データから出現率が予測できる場合は、必ずしもやる必要はありません。

2. スクリーニング調査

スクリーニング調査は、本調査に進む人を絞り込むのが目的です。ここでは、ふるいにかけるのを目的にして、質問を絞り込むのがポイント。3つの調査の中で、一番多くの人に実施する調査だからです。

質問が多すぎるとその分謝礼も多く支払わなければなりません。過不足なく、対象者を選ぶ目的で調査設計しましょう。

3. 本調査

2つの調査を終えていよいよ行うのが本調査です。

名前の通り、本来ターゲット層に聞きたかった質問を投げかけていきます。本調査は、スクリーニング調査で当てはまった人にそのまま続けることもあれば、別途選抜することもあります。

スクリーニングと同時に行う場合はWeb上で簡潔できるので、調査期間の短縮になるのがメリット。逆に、別途選抜する場合は、インタビュー調査などより深く話を聞くチャンスも設けられるのが利点です。

 

スクリーニング調査を行う4つのメリット

スクリーニング調査を事前に実施するメリットは以下の4つです。

  1. 謝礼の削減につながる
  2. 分析の手間を省ける
  3. アンケートの解答率を上げられる
  4. 本調査の精度を上げられる

それぞれ詳しくみていきましょう。

1. 謝礼の削減につながる

スクリーニング調査を行うことで、謝礼の削減につながります。

一般的に、調査を実施すると設問数に応じて謝礼が高くなります。そのため、全員に本調査まで実施する場合、対象者以外にも高額な謝礼が必要になり、総コストが高くなるのがデメリット。

先に対象者を絞る調査を挟むことで、本調査に進む人の母数が減るため、コスト削減になります。

2. 調査の手間を省ける

分析にかかる手間が削減されるのもメリットです。

本調査の人数を絞れば、分析する量も減ります。特に本調査はユーザーの生の声を拾う必要があるため、記述式の回答などが増える傾向にあり、内容を把握する手間が増えるものです。

スクリーニング調査を適切に実施すれば、本調査の分析量を減らせるので一つひとつの回答をより丁寧に見られるようになります。

3. アンケートの回答率をあげられる

アンケート調査を行う場合、設問数が多すぎると途中で離脱する人が増えます。特に回答に手間がかかる本調査をセットにしてしまうと、解答率は極端に下がってしまうでしょう。

事前にスクリーニングを分けて行うことで、途中でやめてしまう人を減らせます。

また、対象者を絞る分、本調査の謝礼を多めに出してもトータルコストが下がることが多いものです。報酬を多くすることで、より途中離脱を防げるでしょう。

4. 本調査の精度を上げられる

スクリーリングを細かく行えば、本調査の精度をあげられます。

たとえば、ネット販売する商品が売れるか調査する時に、そもそもネット通販を使わない人に質問しても意味がありません。

スクリーニング調査では商品の使用状況のほか、販売チャネルやそのジャンルでの使用金額などさまざまな質問を設定することが可能です。これにより、本来狙った層をより細かくセグメントできるようになり、本調査の信頼性が上がるでしょう。

 

スクリーニング調査を行う2つのデメリット

スクリーニング調査は適切に行えば、費用・工数削減につながるものです。しかし、知っておくべきデメリットもあります。

  1. 調査のやり方次第で対象以外のユーザーが抽出される
  2. 二度手間になることがある

せっかくの事前調査を無駄にしないためにも、事前に把握しておきましょう。

1. 調査のやり方次第で対象以外のユーザーが抽出される

スクリーニングでは調査設計が非常に重要です。質問が適切でなければ、対象ではないユーザーだけが選定されかねません。もちろん、対象者が入らない本調査は、無駄になってしまいます。

また、聞き方によってはバイアスのかかった回答者だけが抽出されることもあります。このように、調査のやり方を間違えると逆効果になってしまうので、注意が必要です。

2. 二度手間になることがある

スクリーニング調査をやる必要がないこともあります。

たとえば、既に自社で商品を購買している人向けに新サービスを出す場合、既存のリストから対象者を決めれば良いでしょう。この場合、わざわざ事前調査を行う必要はありません。

また、年代と性別・居住地域などの基本属性は、調査会社があらかじめ把握していることもあります。ここで属性だけをふるいにかける調査を行っても二度手間になるだけです。

スクリーニング調査の費用・時間を無駄にしないためには、そもそもスクリーニングの必要があるか把握することが大切です。また、もしターゲットの絞り込みがまだできていないなら、先にそちらを行わないと、スクリーニングが無駄になってしまうでしょう。

 

スクリーニング調査をするときの5つの注意点

スクリーニング調査をするときの注意点は以下の5つです。

  1. スクリーニングに使わない質問は減らす
  2. 調査人数を確保する
  3. 定量調査の質問を中心にする
  4. 選択肢に幅を持たせる
  5. 本調査の対象が推察されないようにする

せっかくの調査を無駄にしないために、ぜひ確認してください。

1. スクリーニングに使わない質問は減らす

スクリーニングに関係のない質問は削るようにしましょう。スクリーニングには謝礼コストを下げる目的もあるので、質問を増やしすぎると逆効果です。

また、報酬が少ないのにもかかわらず、質問数が多すぎる場合、離脱が増えたり、適当な回答が増えたりする可能性もあります。

コストを抑えつつ、回答の信頼性をあげるには、スクリーニング調査はできるだけ設問を減らすのがコツです。

2. 調査人数を確保する

スクリーニング調査を行うと、選別された人だけが残るため、本調査に進む人数は当然減ります。特に、選抜の条件が厳しい場合は、本調査の人数から逆算して、調査人数を決めましょう。

人が集まらず、スクリーニングをやり直すと余計に時間がかかってしまうからです。

どのくらいの人をスクリーニングすれば、本調査の人員が集まるかわからない場合は、事前に出現率調査を行うのも有効です。

3. 定量調査の質問を中心にする

スクリーニングでは、基本的に定量調査を行いましょう。

  • 定量調査:選択肢が用意してあり数値化できる調査
  • 定性調査:記述式など、生の声や状態を集める調査

定性調査は、ユーザー一人一人の考えを知れる一方、集計しにくいのがデメリット。スクリーニング調査はあくまで絞り込みが目的なので、後で対象者を回答した選択肢で絞りやすい定量調査を使うのが基本です。

4. 選択肢に幅を持たせる

調査の選択肢には幅を持たせると答えやすくなります。たとえば、以下の質問は答えにくい例です。

Q あなたは芸人Aが好きですか?

  • はい
  • いいえ

そもそも芸人Aを知らなかったり、あまり興味がなかったりする場合、2択の選択肢だと答えにくいものです。また、嫌いではないけれども、芸人Aが出ている番組を積極的に見ているわけでもない場合も、「はい」にしていいのか悩んでしまいますよね。

以下の選択肢の方が、答えやすいのではないでしょうか?

Q あなたは芸人Aが好きですか?

  • とても好き
  • どちらかと言えば好き
  • どちらとも言えない
  • やや嫌い
  • 嫌い
  • よく知らない

このように、選択肢に幅を持たせて逃げの回答を用意すると回答しやすくなります。悩む質問が続くと回答者の離脱につながるため、幅を持たせることを意識しましょう。

5. 本調査の対象が推察されないようにする

スクリーニング調査では、本調査の対象が推察されないようにしなければいけません。調査対象が透けてしまうと、バイアスがかかって本調査に影響します。

たとえば、「あなたはネットショッピングで洋服を買うのに月1万円以上使いますか?」という質問をした場合、ネットで高額商品を買う人向けのアンケートだと推察可能です。

この場合は、以下のように質問を分けましょう。

  • 普段買い物をどこでするか(デパート・通販・スーパー・コンビニなど)
  • どんなものをどの場所で買うか
  • それぞれ月いくらくらい購入しているか

このように質問を分割することで、調査の意図が読まれにくく、バイアスがかかりにくくなります。

 

スクリーニング調査の設問例

スクリーニング調査のポイントはわかったけど、実際にどんな質問を作ればいいのか悩んでいる方に向けて、具体的な設問例を紹介します。

今回は「スマホアプリで月5,000円以上課金している人」を絞り込む調査を想定しました。

Q1.あなたは以下のゲームをプレイしますか?3ヶ月以内に遊んだもの全てにチェックを入れてください。

□ 据え置き型のゲーム(PS4など)

□ モバイル型のゲーム(Nintendo Switchなど)

□ スマホアプリ

□ PCのオンラインゲーム

□ その他のゲーム

 

Q2. 設問1で遊んでいると答えたゲームについて質問します。それぞれのゲームに対して、1ヶ月あたり使っている費用の目安を教えてください。(直近半年の平均でお答えください)

  • 1,000円未満
  • 1,000〜2,999円
  • 3,000〜4,999円
  • 5,000円以上

これらの質問をすることで、本調査の目的を把握されることなく、「スマホアプリで月5,000円以上使っている人」を選別できるでしょう。他の質問に関してはバイアスをかけないために設定しているだけなので、特に見る必要はありません。

このように、本来調査したい対象と近いものを合わせて質問することで、より良質な対象者を探せます。

ぜひこの記事を参考にスクリーニング調査を実施して、リサーチのコストと手間を省きましょう!

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